不妊症の原因と治療

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多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは?

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは、卵胞が卵巣の中にたくさんでき、ある程度大きく成長はするものの、排卵が起こりにくくなる疾患で、不妊症の原因のひとつです。生理のある女性の約6〜8%にみられるといわれています。

 

一般的には、1周期でたったひとつの卵胞が成熟し、その卵子が排卵されます。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)では、卵巣の中で卵胞は、ある程度大きくなっているのにも関わらず、成熟卵胞には満たないため排卵が起きずに、卵巣にの中に未熟は卵胞が残っている状態が続き、次第に卵巣の皮膜が固くなり、ますます排卵しにくくなってしまいます。

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)において、最も代表的な症状が、月経不順や無月経だといわれており、これらは排卵がうまく起こらないために生じるものです。また、排卵が正常に起きていないので、基礎体温表は正常な二相性になりません。

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の検査

 

まずは、超音波などを使用して、卵巣の状態を確認します。すると排卵できなかった卵胞が卵巣の表面に見えてきます。また、この卵胞の袋が繋がってネックレスのように見えるので、ネックレスサインと呼ぶこともあります。

 

血液中のホルモン検査やホルモン負荷試験をおこなって確認する方法もあります。血液中の黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)の濃度を調べます。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の場合、黄体形成ホルモン(LH)が卵胞刺激ホルモン(FSH)より多いという結果になることが多く、男性化徴候の原因でもある男性ホルモン(テストステロン)もしばしば増加していることがあります。

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因

 

原因ははっきりわかっていませんが、男性ホルモンや黄体化ホルモンの分泌が多く、卵巣の代謝が悪くなって起こると言われています。毛深かったり、肥満タイプの人、初潮のときから生理不順が続いている人は要注意です。

 

卵胞の中でテストステロンという男性ホルモンが作られるため、血中の男性ホルモンが増加し、毛深くなる傾向にあり、肥満の場合、体脂肪には男性ホルモンや女性ホルモンが豊富に蓄えられるので、それらが自律神経や中枢神経に過剰に働きかけてしまうため、ホルモンの分泌異常を引き起こすようです。他にも、男性ホルモンの影響として、にきびができたり、声が低くなることもあるようです。

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の治療

 

治療は、卵胞の発育を促すために、排卵誘発剤を使います。最初は、セキソビッドやクロミフェン(クロミッド)のような弱いものからスタートして様子を見ますが、効果が出ないようであれば、強力なhMGを注射します。

 

hMG注射は、卵巣に直接働きかけるため、たくさんの卵胞が育ちますが、排卵がうまく起こらない多嚢胞性卵巣症候群の人は、卵巣が過剰反応し、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を引き起こすことがあるので注意が必要です。

 

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とは、排卵誘発剤の影響で、卵巣が過剰反応を起こし、腹水や胸水がたまったり、卵巣が腫れたり、お腹が張ったりする症状です。

 

ひどくなると尿が出なくなったり、息苦しくなったりします。非常にまれなケースですが、尿が出なくなるため、血液が濃くなり、この血液濃縮により腎不全や血栓症など生命予後にかかわるような、重大な合併症に進展することがあります。

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