不妊症の原因と治療

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抗精子抗体とは?

人間の免疫機能において抗体というものがあります。病原菌を認識し、その病原菌が身体に入ってきたら抗体というものを作り出し、それで対抗するのです。人間はこの能力のおかげで、一度かかった疾患には、かかりにくくなるのです。

 

抗精子抗体とは、女性の身体が男性の精子を病原菌やウイルス等と同様に異物とみなし、抗体で攻撃してしまう症状をいいます。

 

女性に抗精子抗体がある場合、子宮内に進入しようとしてくる精子を異物としてみなしてしまい頸管内で死なせてしまいます。すると精子は、卵子の待つ場所までたどり着けないため、自然妊娠は不可能です。

 

抗精子抗体は、男性自身が持っていることもあり、男性が抗精子抗体を持っていると精子の運動率が悪くなったり女性の体に入ると精子が死んでしまうため、こちらも同じく受精に至ることができません。

 

抗精子抗体の検査

 

抗精子抗体を疑う検査として、フーナーテストというものがあります。フ―ナーテストとは排卵期に性交をしてから数時間の間に子宮の出口から頸管粘液を採取して、その中を泳いでいる精子の状態を顕微鏡で調べる検査です。

 

このフーナーテストを数回おこなってみても、よい結果が出ない場合は、抗精子抗体の検査を受けることをおすすめします。

 

抗精子抗体検査は血液を採取し、血液から血球成分を除いた血清を観察していく検査です。

 

男性の抗精子抗体検査をおこなう場合には、射出された精液を採取し、顕微鏡で抗体を調べます。20%以上の精子に抗体がついていると陽性となります。

 

抗精子抗体の原因

 

抗精子抗体が体の中にできてしまう原因は解明されていません。一説として、抗精子抗体はアレルギーの一種のようなもので、アレルギー体質の方に多いといわれています。

 

男性の抗精子抗体の原因は、男性器の炎症や外傷、パイプカットなどを経験した男性の場合は、高い確率で抗精子抗体ができてしまうといわれています。

 

抗精子抗体の治療

 

女性側に抗精子抗体の陽性反応が出た場合は、自然妊娠は難しいでしょう。軽い場合は特に治療をせず、タイミング指導で妊娠が可能なケースもあるようですが、少しでも抗体の働きを弱くするために、排卵日以外の性交はコンドームを使用するようにすすめられます。

 

男性側に抗精子抗体の陽性反応が出ていても、すべての精子が活動を抑えられてしまうわけではありません。元気に動いている精子が一定数以上見つかれば、陽性反応が出ていても自然妊娠は可能です。

 

プレドニンなどの薬は存在しますが、薬で完全に抗精子抗体を抑える方法は、いまのところありません。

 

なかなか妊娠に至らない場合や、抗精子抗体の程度が強い場合は、人工授精を行い、それでもなかなか妊娠に至らない場合は、体外受精へ進みます。

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