不妊症の基礎知識

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不妊症の定義

研究によると、妊娠を望む男女が避妊をせずに自然にまかせていると、一般的に1年以内に自然妊娠する確率は90%といわれています。3ヶ月で50%、6ヶ月で70%、1年で90%の割合で妊娠している為、1周期あたりの自然妊娠率はおよそ20〜30%程度と考えられます。

 

日本では2015年まで、妊娠を望む男女が避妊をせずに自然にまかせていても、2年以上妊娠しない場合を不妊症と定義していました。しかし海外の諸機関(WHO, ICMART, ASRM, ESHRE)がinfertilityの定義を1年の不妊期間によるとしていることから、日本産婦人科学会でも、不妊症の定義の期間について、従来の定義の「2年というのが一般的」を「1年というのが一般的」と変更しました。

 

しかし1年という期間は、誰しも当てはまるものではありません。例えば20代前半であれば経過観察をしていてもよいかもしれませんが、40代であれば、時間の余裕があまりありませんから、早めの決断も必要になります。1年という定義は目安として捉えていただくのがよろしいかと思います。

 

近年は、女性の晩婚化やキャリア形成指向、その他の理由により、女性の妊娠する年齢が上昇傾向にあります。年齢が上昇すれば上昇するほど妊娠しにくくなりますから、年齢が高い方はあまりのんびりしている余裕はありません。この不妊症の定義の変更は、女性がより早期に適切な不妊治療を受けることにつながると期待しての変更となります。

 

赤ちゃんができない悩みを抱えている夫婦は少なくない

 

現在日本では、夫婦の10組のうち1組が不妊症で悩んでいるといわれています。赤ちゃんを望んでいるのに、なかなか妊娠できないという現実にぶつかると、いろいろな葛藤に襲われるかと思いますが、同じように「もしかして不妊症かもしれない」と悩んでいる男女が、実はたくさんいるのです。

 

1年で90%の方が自然妊娠するというデータは、実は20代前半の自然妊娠率です。妊娠率は年齢が上昇することで低下していきますから、20代後半、30代前半、30代後半と、年齢を重ねる毎にさらに低下していきます。逆の言い方をしますと、20代前半では10%の方が不妊で悩んでますが、年齢が上昇すればするほど、不妊で悩む人の数が増えているということになります。日本生殖医学会によると、不妊の確率は、30代前半で14.6%、30代後半で21.9%、40代前半では28.9%まで上昇するとされています。

 

最近の不妊治療の進歩には、目をみはるものがあり、昔だったら、とうてい妊娠が不可能であった重度の症例でも、妊娠可能なケースが増えてきました。不妊症は決してラクなものではありません。不妊治療は、精神的にも経済的にも相当の打撃を受けるものであることは、不妊治療を経験した私もよく知っています。

 

でも「ひとりではない。同じように悩んでいる人がいるんだ。」ということを忘れないでください。

 

不妊症は、親や友達にさえもなかなか話せないようなデリケートな問題です。現実に私も自分の殻に閉じこもっていた時期がありました。「どうして周りは簡単に妊娠するのに私だけ・・・」と落ち込んだことも数えきれません。しかしあなたは「ひとり」ではありません。一緒に不妊症を乗り越えましょう。

 

受診は夫婦そろってが理想!

不妊かなと思ったとき、まず受診をするのは女性側というケースが多いですが、不妊は男女両方の問題ですから、できれば二人で受診していただきたいと思います。女性側の検査は数種類あり、中には強い痛みをともなう検査もあります。しかし男性の精液検査は、顕微鏡で精子の数や運動率、奇形率などを見るだけなので、結果もすぐにわかります。

 

女性があれこれ検査をしても原因が特定できず、最終的に男性の精液検査をしたら、男性側に問題があったなどという場合、時間もお金も無駄になってしまいかねません。 ご夫婦で支え合って赤ちゃんを迎える準備をしていきましょう。

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